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身近にある薬用植物

50.ハス Nelumbo nucifera スイレン科Nymphaeaceae
8月の盆の頃に蓮根畑では白やうす桃色の綺麗な花を付けます。地下の横走する根茎がお馴染みのレンコンです。咳によく乾燥させて粉末にしたものをスプーンで食べる。レンコンの新鮮な節は藕節(ぐうせつ)といい、鼻血などの止血剤(作用は弱い)に用いる。葉は荷葉(かよう)といい、止血や熱中症などの体にこもった熱を取る。果実(種)は蓮子(れんし)といい滋養強壮に用いたり、鎮静に利用、炒って食べることもできます。種子の中心の胚芽の部分は蓮心(れんしん)といい鎮静や煩躁(いらいら)を去る作用が種子より勝っています。種子の埋まっているジョウロのような部分(花托)は蓮房(れんぼう)といい種子を去って使う。婦人科の止血(月経過多など)や流産の予防に煎じたり炒って炭(黒焼き)にして飲みます。ハスがこのように色々に用いられるのは仏教の影響が強い為だと思われます。

●情報提供は 漢方薬局一貫堂/薬剤師長岡孝実 g0930−26−2620、http://ikkando.com