30.マタタビ「木天蓼(もくてんりょう)」 ─→  詳細はこちら
身近にある薬用植物  
29.ノダケ「前胡(ぜんこ)」
セリ科UmbelliferaeのノダケAngelica decursivaは山間部のやや陽当たりの悪い所に生える多年草です。9月下旬から10月中旬にかけ、傘を開いたような形に複数付けます(複散形花序数)。セリ科植物は白い花が多いのですが、ノダケは珍しくとても地味でアズキ色(暗紫色)の花を付けます。茎丈は1.5bほどになります。セリ科の植物は精油成分が多くノダケも独特の香りを放っています。秋に地上部の枯れた頃に根を掘り起こして乾燥させ用います。風の引きはじめに1日10〜15cを水300`で半量に煎じて、3回に分けて温服します。発汗・解熱・鎮咳・去痰に効きます。風邪を引いて咳や痰があり、胃の辺りに張った感じがある時に飲めば、この違和感も取れてきます。柴胡に似た効果があります。漢方的には味苦辛、性微寒なので体に熱のこもったような風邪に用います。背中ゾクゾクの風邪の時には葛根(クズの根)がよいです。日本では余り使われない生薬ですが、中国では咳嗽や痰の多いときよく使われています。
●情報提供 長岡孝実「漢方薬局一貫堂」g26−2620、 http://ikkando.com
 11月10日、10〜12時、延永公民館にて薬草講演をいたします。興味のある方はウイズゆくはし保健センターg0930-23-8888まで