15.ヤツデ ─→ 詳細はこちら
身近にある薬用植物15  「ヤツデ」
日本産のウコギ科常緑植物。中国に自生しない植物で漢薬名はない。江戸中期の大和本草には八手、和漢三才図会には八手木との記載がある位です。海岸に面した山林に自生し、また庭木に植えられます。輸出もされています。 秋に白花が咲いた後、1月頃に白い果実をつけ、数ヶ月たって熟すと黒くなる。『薬用には葉を利用』します。葉は厚くて乾燥しにくいので水洗い後に、細かく刻んで日干し乾燥させます。ヤツデは入浴剤として用いるとリウマチの痛みが和らぐといいます。1回3〜500グラムを布袋に入れ鍋で煮出し、入浴直前に浴槽に袋ごと入れます。 生の葉を火で炙って柔らかくして、リウマチ・神経痛・はれ物に張る方法もあります。主成分がサポニン類でサポニンには痰を切る作用があります。乾燥葉を1日10gを煎じて、3回に分けて飲めば痰切りによいです。 別名をテングノハウチワといい、昔は疫病が流行ると迷信ですが、魔よけや疫病払いになるとしてこれで病人を扇いだり軒先に葉を吊したようです。庭に植えられるようになったのもその名残のようです。

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