役に立つ身近な春の薬草10
ようやく春になりましたね
ここでは美しく芽吹いてきた春の薬草について説明します
薬草写真 | 名称 | 用い方と特徴 |
シラン 紫蘭 |
鮮やかな赤紫色の花をつけます 生薬名は白驍ニいいます。用途は止血剤として用います |
|
カキドオシ 連銭草 |
連銭草の名の由来は葉を小銭にみたて、その中央にひも糸を通して連ねている様に見えるからです。糖尿病、高血圧、胆石、高脂血症などと様々に用いられます。別名カントリソウといい子供の疳の虫にも使いますし、強壮剤として飲ませると元気になってきます。中国ではガンや瘰癧などの悪性の腫れ物にウツボグサや等と用います。●糖尿病にはタラノキ、アララギ、紅サラサ、フジバカマなどと一緒に併用すれば更に効果があります。連銭草の煎じ殻を油汚れの食器にしばらく置いておくと油分が取れています。 | |
ホンセッコク 石斛 |
喉の炎症や咳止め、痰切りにつかいます。ホンセッコクはあまり使うことはなく同種の観賞用のデンドロビウム(1鉢2000円前後)を使うのが一般的です。生をそのまま使うとよいでしょう。甘露飮という口内炎の漢方薬に配合されています。ホンセッコクはデンドロよりも茎がかなり細いです。寒さにも強く庭で十分育ちます。実家の父が育てているものです。 | |
ヨモギ 艾葉 |
至る所に生えている雑草ですが、その効果は確実です。私は子供の頃泥だらけになってよく遊んでいましたが擦り傷や軽い切り傷なら葉を良くもんで患部に当てておくとすぐ血が止まってました。葉を取ってきて入浴時に入れて沸かせばとても香りが良く体も温まり神経痛や冷え性にも良く、乾燥した皮膚に潤いを与えます。煎じて飲んでも良く、色々な出血、生理痛、下血、冷え性等に良くきき血も綺麗にしてくれます。ヨモギ餅としてよく食べられています。 | |
ドクダミ 十薬、重薬 魚腥草 |
民間薬の大様です。高血圧、便秘、肌荒れ、ニキビなど様々に使われます。10の薬効があるので十薬と言われるようになったほどです。煎じて飲むと臭いは半減します。ただし身体を冷やす作用があるので冷え性気味の方は長期連用は慎みましょう。●ニキビには新鮮な葉を10枚程を短冊に切り10日程焼酎につけて後グリセリンを適量加えて出来たローションを1日2回ほどぬります。※特異臭はクエルセチンでこれがドクダミの色々な効能の正体の一つ。良く効くドクダミは花の時期に採集する。 | |
すみれ 紫花地丁 |
すみれも薬草です。腫れ物の解毒に塩で揉んで付けたり、煎服する。催吐剤。胃病、不眠、便秘。愛らしくて可憐に我が家の庭先で咲いています。花はミント類と一緒にハーブティーとして飲んでもおいしいです。 | |
ローズマリー | ローズマリーは血液循環を促進し代謝を活発にして身体の活力を高めるハーブです。く乾燥にとても強いのですが成長が遅いのが難点。カレーやシチューや肉料理に葉を利用しますと臭みを消してくれます。オレガノやタイムを併用するといいですよ。ハーブティーにすれば冷え性にもよいです。挿し木で増えるので知人から分けてもらって1鉢そろえておくのもいかが? | |
モモ | 漢方薬の代表的な於血剤です。最近の研究では脳内の血流を改善させることが分かっています。婦人の子宮筋腫などに使う桂枝茯苓丸にも配合されています。使うのは種の中の仁です。また、花は白桃花といって相当強い下剤(峻下剤という)です。素人さんは注意してください。生のモモの実は数少ない身体を暖める傾向のある果物です。あせもには生の葉を良く洗ってタライに40枚程を入れて沐浴します。 | |
ウメ | 最も身近な薬用果実ですね。ウメシロップは腹痛や下痢に使えるし、梅干しは日本人の知恵袋、ウメみそがあれば酢の物の不足にはならないし、いいことづくめ。今年はウメみそを是非造ってみてください。 良質のウメ1s、濾しみそ1s、砂糖200g、五倍酢30〜50ml、良く洗って水気を切ったウメを広口瓶に入れお酢をかける、ウメにみそを乗せ平らにする、ウメの所には隙間があるがそののままでよい。約7〜10日放置する。ウメから汁が出てくる、ウメはだんだん黒っぽくなってくる。十分汁が貯まったところで瓶ごと良く振って味噌と汁を混ぜてウメを除けば出来上がり。ぶつ切りのタコはこれでビールや酒の良いおつまみになります。砂糖は好みで加減して。大人二人で約1年分あります。 |
|
セリ | 今から30年ほど前まだ小川が綺麗だった頃は夕食のおかずに芹を摘む姿が見られましたが今では田舎でしか見られなくなってしまった風物詩ですね。セリ科の植物は精油を含み芳香の強いものが多いのが特徴です。セリは食べても煎じてもよく、血液を綺麗にする作用があります。花の咲く前の茎葉を食べます。花が咲くと堅くなっておいしくありません。見た目で似たものにドクゼリがあります。誤って食すと死亡することもあります。セリとの違いは芳香がない点で区別できます。また花はセリは白いのですがドクゼリは黄色でしかも掘り起こすと芋状の太い根茎があります。 |