肉豆寇の実  生薬「肉豆寇」


【基原植物】  ニクズクMyristica fragrans
【 生薬名 】  肉豆寇((寇には草冠がつく) MYRISTICAE SEMEN)
【 科 名 】 ニクズク科Myristicaceae
【 別 名 】 ハーブ名は「カルダモン」、かつて、門外不出のスパイスであった
【薬用部位】 仮種皮および種皮を除いた種子
【 成 分 】 精油(ミリスチシン、イソエレミシン)6~11%含有、脂肪油
【薬理作用】 myristinは大量で麻酔、麻痺作用がある
【 薬 性 】 性味‥辛温無毒、帰経‥入脾胃大腸三経   (常用薬剤選輯)
【 功 效 】 煖胃理脾、収斂止瀉、駆風下気   (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 虚寒瀉痢、腹痛、久瀉痢、消化不良、心腹満悶脹痛、嘔吐、霍亂吐瀉、小兒傷乳吐逆   (常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●食欲不振、鼓腸、腹部膨満感、腹鳴、腹痛などの胃腸機能の衰えたものの駆風、芳香性健胃薬としい用いる
●漢方では固渋薬に属し、冷え性の泥状便や水様便に他薬と配合して用いる
●1日1.5~4gを炒って煎服する
●制吐作用もあり小児の食べ過ぎ、吐乳、消化不良にも使う
●肉豆寇にはある種の亢炎症作用、ニキビやフケの発症に関与する細菌に対しての抗菌作用がある、肉豆寇花には更に多くの細菌に対しての抗菌作用が報告されている
●肉豆寇と益母草各14gを煎じてうがいをすると歯周病の治療になり口臭や歯ぐきの痛み等に良いと人気沸騰中
●歯周病の予防には甘草と檳榔子各14gを同様に使うと良いそうです
【 備 考 】 ●強い香気と風味を持ち、香辛料、薬味として、食品の臭み取り(ハンバーグ、ミートローフ、ミンチ団子等)としての利用が最も多く少量を振り込んでよく混ぜる
●香味料、駆風、興奮薬として用いる
【出  典】 『開宝本草』
【処 方 例】 四神丸、加味四君子湯