ナルコユリ ナルコユリ根茎 生薬/黄精


【基原植物】  ナルコユリPorygona falcatum (日本産)
【 生薬名 】  黄精POLYGONATI RHIZOMA
【 科 名 】 ユリ科Liliaceae
【 別 名 】 黄芝、菟竹、鹿竹
【薬用部位】 根茎
【 成 分 】 粘液質falcatan、polygonaquinone
【薬理作用】 黄精の煎剤を家兎に経口投与すると、血糖量は始め正常で次第に増加し後に降下する。その他麻酔医動物の血圧降下作用がある。黄精の浸液はアドレナリン塩酸による血糖過多を顕著に抑制する。またチフス菌、ブドウ状球菌、その他多種の皮膚真菌に対して抑制作用がある。
【 薬 性 】 性味‥甘平無毒、帰経‥入脾肺胃三経   (常用薬剤選輯)
【 功 效 】 潤肺生津・補中益気・填精補髓・滋養強壮・解熱緩和  (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 病後虚損・精血不足・陰虚労嗽・消渇  (常用薬剤選輯)
【 効 能 】 滋養強壮薬として、病後の虚弱症、肺結核の咳嗽、糖尿病の口渇、心煩、血糖過多などに応用する。
●滋養強壮、病後の体力回復に、
1日5~10gを煎服したり、薬酒を内服する、作用はおだやかである
1回20ml、1日3回、1日60€を限度とする、昔から強精剤として精力減退、不感症によく若返りの効果があるといわれる。
『黄精酒』;黄精200g、グラニュー糖300g、ホワイトリカー1.8L、6ケ月熟成
●滋養強壮に茹でて食べても良い
●黄柏末と混ぜたものは捻挫や挫傷に外用で使う
【 備 考 】 ●江戸時代には黄精が砂糖漬けにして売られ強精薬としてブームになり、遊女たちも我先に買い求めたという記録がある
●俳人の小林一茶が黄精を愛用したという話は有名
●ナルコユリとアマドコロは同様に使う
【出  典】 黄精、味廿、平、無毒。主補中益気、除風濕、安五臓。久服軽身、延年。不飢。一名垂樓、一名菟竹、一名雞格、一名救窮、一名鹿竹。生山谷、二月采根、陰乾。(名医別録上品)
【処 方 例】 服食法、補肝明目の法