ムラサキ花 ムラサキ根 生薬/紫根


【基原植物】  ムラサキ Lithospermum erythrorhizon
【 生薬名 】  紫根 LITHOSPERMI RADIX
 軟紫根 MACROTOMIAE RADIX
 
【 科 名 】 ムラサキ科Boraginaceae
【 別 名 】 紫草根、紫草、紫丹、茈草
【薬用部位】
【 主成分 】 アセチルシコニン
【薬理作用】 紫根10%生理食塩水浸液は皮膚真菌に対して抗菌作用があり、特に羊毛状小芽胞癬菌に対して有効である。シコニンおよびアセチルシコニンには抗炎症、肉芽形成促進作用がある。
【 薬 性 】 性味‥辛鹹寒無毒、帰経‥入心肝二経  (常用薬剤選輯)
 【 功 效 】 凉血活血・清熱解毒・利尿通便  (常用薬剤選輯)
 【 主 治 】 斑疹痘瘡・解毒癰腫・大便燥結・肉芽・火傷凍傷・湿疹水疹・疝気
(常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●漢方的効能は清熱涼血、解毒
●上皮腫瘍や白血病、乳癌、肝臓癌の臨床応用が研究されている
●紫根が主薬の紫根牡蛎湯は乳腺炎や乳癌、肺癌に対して相当の効果を発揮する
●1日2~5g
●薬性が寒なので脾胃が虚弱で下痢傾向のある者には用いない。
●火傷・痔・皮膚の荒れ・腫れ物に紫雲膏を塗る
『紫雲膏』 ゴマ油1000g、当帰100g、紫根100g、蜜蝋380g(増減)、 豚脂(ラード)25g
【 備 考 】 日本薬局方では硬紫根のみが基原に指定される
【出  典】 紫草シソウ.一名紫丹.一名紫芺.味苦寒.生山谷.治心腹邪氣.五疸.補中益氣.利九竅.通水道.(神農本草経中品)
 【処 方 例】 紫根牡蛎湯、紫雲膏