キランソウ キランソウ キランソウ


【基原植物】 キランソウAjuga decumbens
【 生薬名 】 筋骨草AJUGAE HERBA
【 科 名 】 マメ科Leguminosae
【 別 名 】 ジゴクノカマノフタ、イシャダオシ、白毛夏枯草
【薬用部位】 早春から晩春の開花期に全草を採取する
【 成 分 】 テロイド類(アジュガラクトンajugalactone、アジュガステロンCajugasteroneC)、多糖類(ガラクタン、キランシン)
【薬理作用】 ①酸性アルコール抽出液はマウス胃内投与で鎮咳・去痰作用を示す。腹腔内投与で鎮咳作用を示す。アルカリ性エーテル抽出液は気管支平滑筋の弛緩拡張作用がある。
②煎液、エタノール、エーテル抽出物は黄色ブドウ球菌、肺炎菌、α型連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌に対して抗菌作用を示す。
【 薬 性 】 性味‥苦寒、帰経‥?
【 功 效 】    (常用薬剤選輯)
【 主 治 】    (常用薬剤選輯)
【 効 能 】   ●鎮咳、止渇薬。一般には切り傷、腫れ物、虫刺されに外用したり、鎮咳、去痰、下熱、健胃および下痢、腹痛、高血圧に内服薬として単味で用いる。
外傷、腫れ物などに外用するほか、発熱、腹痛などに煎服する。
●気管支炎で咳や痰、咽喉腫痛、腹痛、下痢に1日10~15gを水500㎖で1/3に煎じて、分3服用する。下痢や健胃、高血圧にも効果があると言われる。
●虫に刺された時に生の茎や葉をもみ潰して患部に塗る。
●化膿しかけた腫れ物や切り傷に、患部に付けると排膿を促す
●岡山では腎臓結石、胆石など各種結石や腎臓病、高血圧、神経痛、婦人病(血の道症)、はれもの、発熱、腹痛、下痢にもちいる。
●ウルシかぶれには煎じ液を塗る
●生葉の絞り汁は腫れ物の膿出し、虫さされや切り傷、やけど、あせも等に患部に塗る。
●浴湯料にして入浴するとあせも、かさ(皮膚病の総称)に効く。
【備 考】 日本の民間薬
【出 典】 ●葉蛇苺に似たり、其形、其効本草の蛇含草と相合う。但し本草にいう其葉裏紫なりと、今キラン草の裏を見るに紫ならず。又別にキラン草というものあり。葉地黄の如く甘露子に似たり、花紫也。地につきて生ず、是は蛇含草に非ず。漆瘡を治す(大和本草、これはオヘビイチゴPotentilla kleinianaと考えるのが妥当
●岐良牟草(ぎらんさう)くさくすり。湿草に蛇含草が有って岐良牟と名づく。功能亦此と似るが形状は異なるなり。按ずるに岐良牟草は云々(和漢三才図絵)