2.運動器官−「ヘルニア1」−自己治験

 

学生時代より腰痛がある。平成2年に交通事故により2ヶ月入院治療。
6ヶ月リハビリ。この時に腰椎分離症があることが判明。
軽い腰痛は一進一退でココ数年を経過した。痛むときはロキソニンを飲むと軽快していた。
身長165、体重65kg、肉食好き、野菜好き、甘いもの好き、血圧正常、

今回の発症は、忘れもしない平成12年2月20日土曜日。急な冷え込みにより始まった。
閉店間際に何となく下腹が痛くなっていた。この日は毎日有るはずの大便が出ていなかった。
家に帰ったあと、いつもとは違う。腰に違和感がある。腰を曲げにくいし、右太股が痛む。
横になるも寝返りが打てない。痛みが増してきた。しかも足が冷える。下半身が全く動かない。
起きあがるのに20分ほどかかってしまう。呼吸も浅い。痛みのために眠れないし、脂汗をかいている。
救急車を呼ぼうか迷う。
妻に救急病院につれていってもらう事にする。とりあえず、店に戻って芍薬甘草附子湯4gに加工附子2gを飲む。

下半身がぬくもってやや痛みが和らぎ、足が1歩2歩出るようになる。
自家用車で病院に行く途中、Gがかかると激痛が走る。

ようやく病院に着き、診察してもらうが、外来では神経ブロックは処置できないといわれた。
ボルタレン座薬をもらうが、全く効かない。

帰宅後、4時間ほど眠っただろうか、手持ちの芍薬甘草附子湯+加工附子を飲むが激痛がある。
翌朝、病院に行って、腰に筋肉注射(局所麻酔剤)を打ってもらう。何とか歩けるようにはなるが、まだ相当痛む。
ボルタレン座薬50mgを3回使ったが効果はない。

翌月曜になり、ようやく精密検査をする。レントゲンでは原因が分からないので、後日、MR検査をすることとなる。
伝え歩きがやっとなので、神経ブロック処置をしてもらい、あの激痛が和らぐ。

後日の検査でヘルニヤと診断される。手術するほどではないので、しばらくリハビリをするよう指示がある。

内服のボルタレンSR1個とVE1個を1日2回を処方される。ここで痛みの漢方薬(煎薬)も併用することにした。

痛み、足の冷え、激痛、便秘と来れば、芍甘黄辛附湯の煎じ薬。ちなみに附子は4gから漸増して8gになった。
7日ほど飲んで痛みは相当軽減した。
しかし右腰の重怠さ、右大腿部前面の痛みはしつこく残っている。
ボルタレン50mgを1日3回に座薬を併用しても、痛みは引かない。足が冷える。

芍薬甘草附子湯が段々と効かなくなってきた。
桂枝加朮附湯+牛車腎気丸でもいまいち、疎経活血湯、五積散は効果無し。独活寄生湯「煎じ薬」も効かない。
痛みに関する処方を色々試すが多少は改善はするが、痛みは消失しない。当然、駆H血剤も併用している。
痛みのためボルタレンは手放せない。さほど効かないが無いよりもまし。
そうこうしている内に新年を迎えた。

年末頃よりフケが出るようになったが、シャンプーを代えたからであろうと思っていたが。もしやと思い、
麻杏よく甘湯(:麻黄杏仁よく苡甘草湯)エキス剤に代えたところ、ぐんぐんと改善して約1週間で痛みを感じなくなっていった。
約1ヶ月服用することで、殆ど痛みが消失た。今回一番気になった、右大腿部痛も気にならなくなった。
この間、新薬の鎮痛剤は一切使用していない。
よく苡仁や麻黄で水滞を動かしたことが改善につながったようだ。
元々若干の腎虚があるため牛車腎気丸を使ったが無くても改善できたであろう。


このあと又再発しましたが、それは別記します。