1-精神科-鬱病

30代女性、初診 X年9月
数年前より鬱状態となる、良い時と悪い時を繰り返す。
特に病院にはかかっていないと言う
とくに起床時が悪い、夕刻まで気分が優れないこともある
外出したくない、気分が落ち込む、気が焦る、夢を見て目覚める、イライラする
ここ数日は幾分調子が良いので、思い切って相談に来たという

体格良い、血色も良い、
だるい、疲れやすい、元気が出ない
神経質、消極的、無口、憂鬱、ため息が多い、楽しくない、驚き易い、悪夢が多い、
起床時だるい
体に汗を良くかく、ほてりやすい、下半身が冷える。髪の毛が良く抜ける、
大便異常なし、小便5回夜間はなし、
舌は薄紅色、苔は微白苔、歯痕あり
耳鳴り、肩こり、首のこり
胸に圧迫感あり、心電図は異常なし
食欲不振、みぞおち部を押すと重苦しいが痛みはない
腰痛症がある。朝方、左腕が-特に水仕事をすると痺れる
出産は3回で、月経は順調、生理痛あり
柴胡剤のうち柴胡加龍骨牡蛎湯を考えたのだが実状には考えにくかった
柴胡桂枝乾姜湯のみでは長年の状態は改善出来そうになかったので
香蘇散龍骨末も併用することにした
14日分投与

14日後2回目来局
日中はずっと、起きていられるようになった
今日は手先が痺れるという
薬を飲むと体がほてる感じが強く出るという。肩の凝りが強い、目覚めた時の感じも良くなってきた
前法の内容ではあるが香蘇散を主方に柴胡桂枝乾姜湯を減量して
7日分投与

3回目来局時

ほてり感が取れてきた。一昨年はこの時期が最も悪かったと回想していた。
前方を続投、14日分
10月下旬、11月下旬に14日分ずつ投与
12月下旬
髪が抜ける、気分も相当改善した、食欲もある。手足が冷えるという、
前方に四物湯を併用して様子を見てみる14日分

以後数ヶ月後に来局し調子がよいので仕事にでているという