第3話  せんぶりSwertia japonica 当薬   
リンドウ科gentianaceaeの二年草です。全草を乾燥させたものを生薬「当薬とうやく」といいます。日本独自の民間薬で中国では使われていません。。似た種類にイヌセンブリ、ムラサキセンブリなどがありますが、薬用には今一苦み成分が足りません。センブリはこの苦みを口で感じることが大事なので、オブラートに包んだり、カプセルにつめて飲んでもあまり効果がないと言われています。成分はスエルチアコリン、ゲンチオピクロサイトなどの苦味質です。トウリンドウやゲンチアナなどもリンドウ科 gentianaceaeの植物で、苦味健胃薬薬として一般薬の中に配合しているものがあります。
●〔効能〕苦味健胃、食欲不振、消化不良、胃炎、胃痛に
●〔飲み方〕内服は通常粉末を1回0.03~0.05g又は生薬1~2本を振り出して食間か食前に服用
●〔外用〕センブリトニックを付くって1日1回ふりかけマッサージする。トニックの代わりに10%の煎じ液でもよい。気長に続けることが大事。 センブリ8g、ホワイトリカー100ml、3ヶ月間つけ込む。
センブリと竹節人参のエキスが配合された育毛剤が売られていたことがありました。
●〔飲み方〕1回1本を湯飲みに折って入れます。これにお湯を注いで数分経ってから空腹時に飲みます。1日2~3回の見ます。
★冷やす薬なので冷え性の強いものや胃が冷えて起こった症状では飲むことでかえって調子が悪くなることもあります
生薬名「当薬Swertiae Herba」 
   
センブリ花  センブリの花、岡山の薬草より
   
ムラサキセンブリ花  園芸種の リンドウの花
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