第二話 タンポポ(蒲公英根) 
●行橋では、田んぼの畦、河川敷や用水路の土手など日当たりのよう場所に多く自生しています。薬用とするには、花の咲く前に全草を掘り起こします。根は地中深く伸びており折らずに掘り起こすには苦労します。陰干しした物を「蒲公英」といいます。タンポポはシロバナタンポポ、カントウタンポポ、セイヨウタンポポ…等種々ありますが在来種、帰化種ともに同様に薬用にします。
●〔効能〕
日本では古来、授乳期に乳の出の悪い時に煎じて飲むと乳が良く出る(催乳)といい利用されてきました。断乳時期に乳の出過ぎる方には、麦芽を煎じて飲むと乳の出が押さえられます。また乳が腫れて痛むような乳腺炎には牛蒡子を大さじ1杯ほど煎じて飲めば炎症が抑えられると良く用いられています。
蒲公英は健胃にも利用します。ヨーロッパでは催乳には使われておらず、主に「健胃・解熱・利胆・強壮・肝炎など肝臓病など」に使うのが一般的です。
●〔飲み方〕
成人は、蒲公英根を1日5~10gを200mlの水で煎じて、胃痛や消化不良など健胃剤として用いる。
●〔食用〕
タンポポの生の花・葉は料理に使い、お浸し、サラダ、天ぷら、油炒めなどがお勧めです。根はゴボウのように細切りにしてきんぴらとして炒めて食べてもおいしいです。
生の葉は青汁としても飲まれているようです。
洗って陰干しした根を粉末にして、フライパン等でよく炒ったものが「タンポポコーヒー」です。ドリップで入れるとおいしく飲めます。結構濃く出ますよ。以前、薬と健康フェアの時にタンポポコーヒーを来場者に提供して好評でした。ノンカフェインなので子供にも安心です。
カンサイタンポポ シロバナタンポポ
生薬 蒲公英根 タンポポの根
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