ウメ花 青梅実 生薬「烏梅」 


【 生薬名 】  烏梅 MUME FRUCTES  
【基源植物】  ウメ Prunus mume  
【 科 名 】  バラ科 Rosaceae
【 別 名 】
【薬用部位】 未熟な果実の薫製
【 主成分 】 クエン酸やリンゴ酸などの有機酸類、ムメフラール
【 薬 理 】 (1)抗菌‥赤痢菌などの消化管や病原性細菌、β溶血性連鎖球菌を抑制。(2)
【 薬 性 】 気味‥酸渋温 、帰経‥肝脾肺大腸
【 効 能 】 ●斂肺・渋腸・生津・安蛔
●清涼性収斂薬として止瀉、解熱、鎮咳、去痰、寄生虫駆除に
●酸味の強いものが良品
●梅干や烏梅に加工される
●『本朝食鑑』には「白梅花の煎湯で顔を洗うと肌がつややかになり、しみやにきびを取り去る」と記されています
●白梅花エキスにはアルドース還元酵素阻害作用や血小板凝集抑制効果が認められ糖尿病合併症の網膜症などの予防効果が期待
●民間では梅肉エキスや梅酒として食欲不振や胃腸病、疲労回復に利用される
●ウメシロップも胃腸病や下痢に利用
【 薬 酒 】 『梅酒』青梅1㎏、氷砂糖2~400g、ホワイトリカー1.8Lml、6ヶ月漬け込む
【 出 典 】 ●烏梅 酸温、肺気を収欽し渇を止め、津を生じ、能く海粥を安んず。(薬性歌)
●梅実.味酸平.生川谷.下気.除熱煩滿.安心.肢體痛.偏枯不仁死肌.去青黒誌悪疾.(神農本草経/中品)
【 備 考 】 五味子とほぼ同様に用いるが、止瀉・止血の効果は五味子より優れている
烏梅は慢性の下痢とくに出血性下利に適している
熱証・表証があるときは使ってはならない
酸味があるので胃酸過多の者には用いない方がよい
【 処方例 】 烏梅丸、胃腸炎で下痢が止まらない場合に用いられる、
烏梅膏、タコ・ウオノメに外用する