ヤマノイモとムカゴ  生薬「山薬」 


【基原植物】  ヤマノイモDioscorea japonica
【 生薬名 】  山薬
【 科 名 】 ヤマノイモ科DIOSCOREACEAE
【 別 名 】 トロロイモ、天然のヤマノイモを自然薯(生薬名は薯蕷(しょよ)といいこれを使うのが最高である
【薬用部位】
【 主成分 】 澱粉、糖類、多糖類、糖蛋白質、ステロール類など、消化酵素アミラーゼ
【 薬 性 】 気味は甘微温、帰経は脾肺に属す
【 効 能 】 漢方では腰より下を温め、腰痛を治し、尿の調節をする
滋養強壮、止渇、止瀉
滋養強壮に太古から食べられてきた。消化酵素を多く含み、胃腸を丈夫にし下痢を止める
体力低下、中年以降の足腰の弱り、精力減退に、1日5~20gを煎服する
八味地黄丸は上記のような状態-漢方では腎虚という-に愛用者も多い
薬用酒として愛用する方も多い
血糖降下作用があることも確かめられている
『ヤマノイモ酒』 山薬200g、グラニュー糖100g、ホワイトリカー1.8L、3ヶ月間熟成。
  滋養強壮、体力増強に、1回20~30mlを就寝前に服用する
【 備 考 】 同族植物にナガイモがあり、滋養強壮に食されている、薬用にする。ナガイモも生薬の山薬の原料である。
似たものにオニドコロがありこれは苦みがある。生薬名はヒカイという。芋も分岐して横に這い、棒状にならない。見分け方はツルの巻き方でヤマノイモは左巻き、オニドコロは右巻き。