ウイキョウ 生薬「茴香」


【基原植物】 ウイキョウ Foeniculum vulgare
【 生薬名 】 小茴香 FOENICULI FURUCUTS
【 科 名 】 セリ科Umbelliferae
【 別 名 】 フェンネル(スパイス名)
【薬用部位】 成熟果実
【 主成分 】 精油アネトール、フェンコン、アニスタルデヒド、脂肪油
【 薬 性 】 気味‥辛温無毒  帰経‥入肝腎脾胃四経
 【 功 效 】 調中健胃・理気止痛・駆風祛寒 
 【 主 治 】 寒疝腹痛・胸腹脹満・霍亂嘔吐・胃炎食少・消化不良・嬰児鼓腸気脹 
【 効 能 】 ●一般に日本では芳香性健胃薬、駆風、去痰薬として家庭薬などに配合されるが、漢方ではむしろ鎮痛薬として陰寒の小腸疼痛、疝気などに応用する
●芳香性健胃薬、駆風薬、胃痛、腹痛、去痰に5~10gを煎服、
 粉末は0.5~2gを服用する
●母乳分泌促進、利尿、生理不順、腎膀胱疾患、視力増強作用もあるらしい
●魚料理にあう、パン、菓子、スープ、スイートピクルスなどにも用いる
●根茎や柔らかい穂の部分はサラダにして食べられます
●中国五香の一つ
 【 備 考 】 茴香は中国ではカイキョウと発音します
●よく似た植物にイノンド(ハーブ名ディル)がありますが、小茴香の方が芳香が強い
【出  典】 能く中を温め、、寒を散じ、胃を開き、肝を疎し、気を利し、痛を止め、疝症の要薬とする。(新修本草)
 【処 方 例】 安中散、 暖肝湯、茘枝散