【基原植物】 |
チョウセンゴミシSchisandora chinensis |
【 生薬名 】 |
五味子 SCHISANDRAE FRUCTUS |
【 科 名 】 |
モクレン科Magnoliaceae |
【 別 名 】 |
北五味子 |
【薬用部位】 |
果実 |
【 成分 】 |
リグナン(シザンドリン、ゴミシン)、精油、有機酸 |
【 薬 理 】 |
●ゴミシンAには中枢抑制、鎮咳、抗アレルギー、抗炎症作用があり、肝障害によるGOT、GPTの上衝を抑制し、肝細胞膜安定化作用に基づくと考えられる肝機能改善作用、障害肝の修復・再生促進を有す
●アルコール抽出区画には肝障害改善物質がふくまれ肝炎や肝硬変に中国では製剤化され臨床に応用されている
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●五味子を飲むと肝機能の数値が下がるが、これはマスキング作用によることが証明されている |
【 薬 性 】 |
性味‥酸温無毒 帰経‥入肺腎二経 (常用薬剤選輯) |
【 功 效 】 |
滋養強壮・収斂固精・止汗止瀉・生津止渇・鎮咳定喘 (常用薬剤選輯) |
【 主 治 】 |
咳嗽喘息・肺結核・疲労倦怠・遺精陽痿・自汗盗汗・消化不良・小便頻数・久瀉久痢・健忘失眠 (常用薬剤選輯) |
【 効能 】 |
●滋養強壮に1日3~5gを煎服か、薬酒を1日30ml飲む、薬酒の方がベター |
『五味子酒』 五味子300g、グラニュー糖300g、ホワイトリカー1.8L、2-3ケ月 |
●収斂性鎮咳去痰薬として1日3-10gを煎服、咳嗽を頻発し薄い痰が出たり、咳して浮腫みのある時に、処方例は小青龍湯 |
●五味子には漏れたり出過ぎたりする状態を出さないようにし向ける作用がある、この作用を収斂作用という |
【 備 考 】 |
●味に五味あることから五味子と呼ばれるようになった |
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●サネカズラ(ビナンカズラ)は南五味子と称し五味子の代用とする事がある |
【出 典】 |
五味.味酸温.生山谷.益氣.欬逆上氣.勞傷羸痩.補不足.強陰益男子精.(神農本草経上品) |
【処 方 例】 |
小青竜湯、苓桂味甘湯、生脈散、麦味地黄丸 |