【 生薬名 】 |
鴨跖草 |
【基原植物】 |
ツユクサ Commelina communis |
【科 名】 |
ツユクサ科Commelinaceae |
【別 名】 |
露草、アオバナ、ウツシバナ、チンチロリングサなど色々と呼ばれる。古名を着草ツキクサといい万葉時代には摺染スリゾメに使われた、ツユクサの色は水で洗うとすぐ落ちるので友禅などの下絵に利用されている |
【薬用部分】 |
開花期の全草
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【主 成 分】 |
青色色素コンメリニン(アントシアニン系色素)、デオキシニジリマイシン、ジヒドロキシメチルジヒドロキシピロリジン |
【薬 性】 |
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【薬 能】 |
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●結膜炎に花の汁を搾って洗顔する、昔は露草で染めた青い紙(青紙)があって、それを水に浸して目を洗ったという |
●喘息には生食する、1日量は小皿1杯を1回に食べる、乾燥した物は15gを煎じて飲むとよい(長塩容伸) |
●心臓病には乾燥した物1日15gを煎じて飲むと尿の出をよくし浮腫を去る |
●はれものには生葉・茎を一緒に絞って汁をとりこれを塗るとよい |
●解熱、利尿、解毒薬として、風邪、熱性下痢、水腫、心臓病ら用いられる。 |
●解熱には1回4~6gを水200mlで煎服、解熱しないときは1日10~15gを水400mlで煎じ分3服用する |
●あせもや湿疹には鴨跖草をお風呂に入れます。 |
●60歳位の男性、喘息があり心臓も悪い人がツユクサを生食したり、ひたし物味噌汁などで毎日食べることをすすめた所、半年ほどしてすっかり元気になり仕事に就いたという(長塩容伸) |
【備 考】 |
●近年では大阪薬科大学の草野源次郎教授のグループの研究により、ツユクサの栽培変種オオボウシバナに、糖質分解酵素「α-グルコシダーゼ」を阻害し、小腸における糖質の吸収を穏やかにする有効成分(デオキシニジリマイシン、ジヒドロキシメチルジヒドロキシピロリジン)が含まれていることが判明しました。食前に摂取することにより食後の急激な血糖値の上昇を抑えるため、糖尿病予防の効果が期待されています。 |