【基原植物】 |
ツリガネニンジンAdenophora triphylla var.japonica |
【 生薬名 】 |
沙参 GLENIAE RADIX |
【 科 名 】 |
キキョウ科 |
【 別 名 】 |
北沙参、北条参、細条参、トトキ、 |
【薬用部位】 |
根 |
【 成 分 】 |
サポニン、イヌリン、トリテルペノイド(アデノホール酸メチル、トリフィロール)、カロチノイド、クマリン、脂肪 |
【 薬 性 】 |
性味‥甘苦微寒無毒 帰経‥入肺経 (常用薬剤選輯) |
【 功 效 】 |
清肺火・養肺陰・除虚熱・鎮咳祛痰・滋補 (常用薬剤選輯) |
【 主 治 】 |
肺虚咳嗽・喀痰不爽・肺結核咳嗽・気管支炎・虚熱燥咳 (常用薬剤選輯) |
【 効 能 】 |
根は健胃、鎮咳、去痰、補陰薬 |
●清熱去痰 |
●痰切りに1日8~12gを煎服、苦みがあり沙参の半量の甘草を加えたり茶匙1杯の砂糖を加えると飲みやすくなる |
●沙參は、滋潤するための常用薬である |
●慢性の咳嗽・空咳・痰が少ない・津液不足などの肺陰虚の咳嗽に使用。肺結核・老人の慢性気管支炎等の空咳には、沙參に麦冬・玉竹・桑葉を配合して清熱滋潤の力を増強し、沙參麦冬飲などを使用する。 |
●発熱性疾患の回復期の衰弱や脱水に用いる(陰虚少津)。 |
●皮膚の瘙痒に使用。特に秋・冬の寒い季節の乾燥肌のかゆみに麦冬や玉竹を配合して使うと良い。 |
●感冒の初期?急性上気道炎・急性気管支炎などには使用しない。 |
●滋養強壮としての効能はほとんど無く、去痰作用が主な作用であるため人参の代用にならない |
【 備 考 】 |
●春先に若い芽を茹でてお浸しや和え物として食べるとおいしい |
●日本でいう沙参といえば南沙参ツリガネニンジンのことで、中国でいう沙参は北沙参ハマボウフウのことで作用も異なるので注意が必要 |
【出 典】 |
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【処 方 例】 |
沙參麦冬飲、養胃湯 |