トウモロコシ  生薬「南蛮毛」


【基原植物】  トウモロコシ Zea mays
【 生薬名 】  番麦鬚 MAYDIS STIGMATA  南蛮毛
【 科 名 】 イネ科Gramineae
【 別 名 】 玉蜀黍鬚(ぎょくしょくしょ)、柱頭(ちゅうとう)、玉蜀(ぎょくしつ)、黍芯(しつずい)、玉米鬚(ぎょくべいしゅ)、包谷鬚
【薬用部位】 新鮮花の花柱と柱頭(俗に言う毛)
【 主成分 】 βシトステロール、ビタミン類、K塩、有機酸、糖類
 【薬理作用】 ●明治薬科大では南蛮毛に糖尿病合併症発症予防効果としてglycation阻害活性を見いだしている。 glycation(メイラード反応、非酵素的糖化反応)は,還元糖と蛋白質などのアミノ基の反応で,最近では、老化や糖尿病合併症の原因のひとつとして注目されている.
●水を利し、湿を滲し、腫を退ける効果がある
【 薬 性 】 性味‥は平甘無毒  帰経‥入肝腎膀胱三経
【 功 效 】 利尿解熱、消炎凉血、化血消腫   (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 糖尿病、高血圧、腎臓炎、陰嚢炎、胆石症、肝炎性黄疸、水腫脚気、尿石、小便濇痛   (常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●利尿薬、慢性腎炎、脚気、腎結石、妊娠時などの浮腫、高血圧予防、10~30gを煎服
●腎臓病には南蛮毛にキササゲ、ニワトコ、ハブソウなどを加えてのむとよい
●利尿薬、腎疾患、急性及び慢性腎炎、腎結石、脚気、一般の浮腫性疾患、妊娠時の浮腫に応用する。
●中国では糖尿病、高血圧、肝炎、胆道結石、喘息にも使用している
【 備 考 】 利尿生薬はこちら
 【出  典】  本草書にはなく、本草綱目でも、「米は中を調え、胃を開くに用い、根・葉は小便淋瀝、沙石痛を忍び難き時に煎湯にして頻りに飲む」とあり髭は用いてない。