オニノヤガラ オニノヤガラ根茎 生薬「天麻」


【基原植物 】  オニノヤガラ Gastrodia elata
【 生薬名 】  天麻 GASTRODIAE TUBER
【 科 名 】 ラン科Orchidaceae
【 別 名 】 鬼の矢柄、盗人の足
【薬用部位】 塊茎の外皮を去り湯通しして乾燥させた物
【 成 分 】 フェノール類(バニリン、バニリルアルコール,4-ヒドロキシベンジルメチルエーテル、ガストロジン、
ガストロジオシド)、配糖体、粘液質、ビタミン類。
 【薬理作用】 ①抗痙攣作用‥煎液はウサギに静脈内投与で電気刺激による痙攣を抑制し、脳波についても癲癇様発作を抑制、50%エタノールエキスはモルモットに連続皮下投与により実験的癲癇を抑制。発作停止後の持続時間は長い。バニリルアルコールには癲癇発作抑制作用が確認。
②煎液をウサギに腹腔内投与すると呼吸は緩慢になり、熱板法の実験で鎮痛作用を示す。バニリルアルコールには胆汁分泌促進作用がある。
【 薬 性 】 性味‥辛温無毒、帰経‥入肝経 (常用薬剤選輯)
 【 功 效 】 祛風定驚・鎮痙止痛・通血脈・強筋骨(常用薬剤選輯)
 【 主 治 】 頭痛眩量・風湿痺痛・中風癱瘓・知覚麻痺・言語障礙・破傷風・手足痙攣抽搐・小児驚癇・神経衰弱症  (常用薬剤選輯)
【 効 能 】  ●教科書的には鎮静、鎮痙、鎮痛、強壮の高貴薬として、強壮薬、めまい、頭痛、精神不安、ヒステリー、癲癇、半身不随、手足の拘蕈(じん)疼痛、リウマチの膝腰の痛み等に用いられる。漢方では眩暈、頭痛の要薬として利用される。
上記の症状に1日3~10gを水400mlで半量に煎じ分3服用する
●強壮薬、頭痛、めまい、神経衰弱
●3~6gを煎服
●脳疾患に用いると効果的
●脳内の血流を改善する生薬として、釣籐鈎とともに注目すべき生薬である
 【 備 考 】  
 【出  典】 ●赤箭.一名離母.一名鬼督郵.味辛温.生川谷.殺鬼精物.治蠱毒惡氣.久服益氣力.長陰肥健.輕身増年.(神農本草経上品)
 【処 方 例】 半夏白朮天麻湯、天麻釣藤飲