シャクヤク 白花 | 生薬「大和芍薬」(片切りと刻み) | 白芍(皮付き)と赤芍(皮去) |
【基原植物】 | シャクヤク Paeonia lactiflo | |
【 生薬名 】 | 芍薬(白芍) PAEONIAE RADIX 赤芍 PAEONIAE RUBRA RADIX |
|
【 科 名 】 | ボタン科Paeoniaceaeボタン科 | |
【 別 名 】 | 大和芍薬、大潟芍薬 | |
【薬用部位】 | 根 | |
【 成 分 】 | ペオニフロリン、タンニン | |
【薬理作用】 | ||
【 薬 性 】 | 白芍 性味‥甘苦微温無毒、帰経‥肝脾二経 赤芍 性味‥苦平無毒 帰経‥入肝脾二経 |
|
【 功 效 】 | 白芍‥平肝緩中・養血和陰・止痛不気・利尿収斂・通経鎮痙・消炎 赤芍‥瀉肝清熱・活血通経・鎮痛散瘀 (常用薬剤選輯) |
|
【 主 治 】 | 白芍‥腹痛瀉痢・腰脇肋痛・四肢攣急・自汗盗汗・陰虚発熱・月経不順・崩 漏帯下・婦人諸疾・化膿症 赤芍‥腹痛・脇痛・血瘀経痛・経閉・癥瘕堅積・跌打損傷・瘀積作痛・目赤腫 痛・癰腫疼痛 |
|
【 効 能 】 | ●生理不順、腹痛、腰痛、下痢、胃痙攣などに3~6gを煎服 | |
●肝脾不和・肝胃不和など肝気鬱結による腹痛に用いる。 |
||
●血虚による四肢の筋肉痙攣にもちいる、特に腓腹筋痙攣に対する鎮痙・鎮痛作用がある。 |
||
●芍薬は攣急(ひきつり)をゆるめる作用がある | ||
●芍薬甘草湯は様々な疼痛疾患に効果がある | ||
●古人は「養肝陰の主薬である」として、眩暈、耳鳴、眼霞む、肢体の痺れ、筋肉の痙攣など肝陰虚の症状に広く使用している | ||
●中国では白芍薬、赤芍薬と使い分けているが日本ではあまり使い分けはせずにほとんど白芍薬を使っている。赤芍薬は駆於血作用がより強いとされる | ||
【 備 考 】 | 生薬用のシャクヤクは花を咲かせずに摘みとる処置をする | |
【出 典】 | ●味苦平.治邪氣腹痛.除血痺.破堅積寒熱疝瘕.止痛.利小便.益氣.(神農本草経中品) | |
●結実して拘攣するを主治し傍ら腹痛、頭痛、身体不仁、疼痛、腹満、咳逆、下痢、腫膿を治す。(薬徴) | ||
【処 方 例】 | 芍薬甘草湯、当帰芍薬散、桂枝加芍薬湯、桂枝茯苓丸 |