センナ花 生薬「センナ」


【基原植物】 チンネベリー・センナ Cassia angustifolia
   (主に輸入のもの、インド南部)
アレキサンドリア・センナ C.Acutifolia
   (輸入量少ない、アフリカ)
【 生薬名 】  センナ葉 SENNAE FOLIUM 番瀉葉 
【 科 名 】 マメ科Leguminosae
【 別 名 】 番瀉葉、瀉葉
【薬用部位】 小葉
【 主成分 】 アントラキノン誘導体1-1.5%(センノシドA・B、クリソファノール、アロエエモジン、レイン、)、フラボン誘導体ケンフェロール・イソラムネチンなど。
 【薬理作用】 強い刺激性があり腸の蠕動を促進して服後約3時間で数回下痢させる
【 薬 性 】 性味‥甘苦寒無毒  帰経‥入大腸経  (常用薬剤選輯)
【 功 效 】  消積滞、通大便、助消化   (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 食物積滞、胸腹脹満、大便秘結、習慣性便秘、少量助消化 (常用薬剤選輯)
 【薬  能】 清熱導滞。胃腸に熱があるために便秘・食物の停滞・胸や腹の膨満・腹水などの症状が生じたときに適応する(熱性の便秘)
【 効 能 】  ●緩下薬、便秘に1.5~3gを煎服、1~2回に分服、寝る前に飲む
●煎じる時間は15分間、長く煎じると効果が減弱する
●粉末は1回0.25~0.5g、1日1~3回服用
●便秘による吹き出物にも同様に使う、悪心、下痢、疝痛が出やすい
●人によっては腹痛が強く出ることがある
●痔のものには良くない
●センナは大黄よりも瀉下力が強く・速効性がある。ただし抗菌・消炎・清熱消痞などの効力は大黄より弱い
【禁  忌】 虚弱者・妊婦・月経時・産後の授乳期には禁忌
【 備 考 】 ●腹痛、嘔吐などの副作用がある。瀉下作用は大黄よりも強く即効性があるが、抗菌・消炎・清熱消痞などの作用は大黄より弱い。
●大量使用により腸の炎症を悪くすることがある
【出  典】 センナは世界最古の医学文書とされる「エーベルス・パピルス」にヒマシやアロエなどの下剤と共に収載されている。11世紀頃アロエに代わる下剤として広くヨーロッパに紹介された。その後欧米諸国で頻用されるようになった。