サンシュユ花 | サンシュユ実 | 生薬「山茱萸」 |
【基原植物】 | サンシュユCornus officinalis | |
【 生薬名 】 | 山茱萸 CORNI FRUCTUS | |
【 科 名 】 | ミズキ科Cornaceae | |
【 別 名 】 | 一名蜀酸棗(神農本草経)、杭萸肉(主産地が浙江省)、ハルコガネバナ(春黄金花)、アキサンゴ(秋珊瑚) | |
【薬用部位】 | 果肉、果実 | |
【 成 分 】 | 有機酸、サポニン、イリドイド配糖体 | |
【薬理作用】 | ●山茱萸のエーテルエキス(特にウルソール酸・オレアノール酸)は、血糖・尿糖の改善作用を示す ●山茱萸末にはインスリン様作用ならびにインスリン分泌促進作用も認められる |
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【 薬 性 】 | 性味‥酸渋微温無毒、 帰経‥入肝腎二経 (常用薬剤選輯) | |
【 功 效 】 | 滋養強壮、補腎固精、収斂止汗 (常用薬剤選輯) | |
【 主 治 】 | 陽痿遺精、自汗盗汗、腰膝痠痛、頭眩目眩、耳鳴耳聾、小便頻数、月経過多 (常用薬剤選輯) | |
【 効 能 】 | ●強壮・収斂・補腎薬、遺精・頻尿・盗汗・腰膝疼痛・生理不順に応用する |
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●5~10gを煎服、初老などで小便の回数の多いもの、小児の夜尿症、漢方で腎虚の症状に使う | ||
●山茱萸は足の厥陰、少陰の薬で滑脱に応用される ●「滑脱」とは、身体の衰弱、長患い、下剤の誤使用により気虚や血虚になり、自律神経の失調、筋肉とくに括約筋の緊張低下が起こった状態で、便や尿、汗。清液などが漏れ出る、大腸や子宮が外に出る脱肛、子宮脱、さらには不正性器出血、月経過多、亡陽というショック状態などで多汗・体温低下などの締まりのない身体を引き締める作用がある。(漢方用語大辞典より) |
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●薬酒を1回に20mlを食後服用すれば、疲労回復、滋養強壮、病後や産後の滋養強壮 『山茱萸酒』山茱萸500g、グラニュー糖200g、ホワイトリカー1.8L、2~3ヶ月熟成 | ||
【 備 考 】 | グミの仲間 | |
【出 典】 | ●性温、精を渋り、髄を益し、腎虚、耳鳴、腰膝の痛みを止む。(薬性歌) ●治心下邪氣寒熱.温中.逐寒濕痺.去三蟲.久服輕身.(本経中品) ●中を温め、寒湿痺を逐い、腰膝を温め、水道を助け、小便利及び老人尿節ならざるを止め、耳鳴頭風を療するを主る。(古方薬議) |
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【処 方 例】 | 八味地黄丸、六味地黄丸、左帰飲 |