【基原植物】 |
ラッキョウAllium chinensis |
【 生薬名 】 |
薤白ALII CHINENSIS BULBUS |
【 科 名 】 |
ユリ科Liliaceae科 |
【 別 名 】 |
薤 |
【薬用部位】 |
鱗茎をそのまま、または湯通しして乾燥したもの |
【 成 分 】 |
精油(alliin、diallyl-disulfide)、サポニン(イソリクエチゲニン、)精油、糖類 |
【 薬 性 】 |
性味‥苦辛温 帰経‥入肺胃大腸経 |
【 効 能 】 |
胸痛を去り、去痰作用があり、心臓性喘息症、狭心症などの呼吸困難に応用する。 |
●食欲増進に生のラッキョウに味噌などをつけて食べる |
●薤白5~10gを煎じた物を薤白湯とよび服用すると腹の痛みに良いと香月牛山が新増妙薬手引大成に記している |
●漢方では胸痺(心臓病などで胸部に圧迫感があってつかえたり、痛みがあるような病状、狭心症や心筋梗塞など)につかう |
●持病に心臓の病気があるものはラッキョウの酢漬けを1日に3~5個食べると良い。また、肺ガン・皮膚ガン・大腸ガンの予防効果もあるという |
●瘀血を改善する効果があり高脂血症や高血圧に有効 |
●強い殺菌効果がある |
●ただし効果は食べ初めて2~3ヶ月くらいから出てくる |
●胃腸の弱いものは食べ過ぎると胃がもたれることがある |
●繊維をたくさん含むので便秘解消にも良い |
【 備 考 】 |
薤白は通利を滑らかにし、中を温め、陽を通じる薬で、能く汚れた気を化し、陰寒の結を散じ、能く胸痺を開き、気滞を泄す作用がある。寇宗奭は「『千金方』で肺気喘気を治する方の中にこれを用いたのは、その滑泄の作用を」 |
【出 典】 |
薤、味辛、苦、温、無毒。帰骨。菜芝也。除寒熱、去水気。温中散結。利病人、諸瘡。主中風寒水腫以塗之。生魯山平澤。(名医別録中) |
【処方例】 |
括楼薤白白酒湯 、括楼薤白白酒湯、枳実薤白桂枝湯 |