ノダケ花  ノダケ根  生薬「前胡」

【基原植物】  ノダケAngerica decursiva
【 生薬名 】  前胡 PEUCEDANI RADIX
【 科 名 】 セリ科Umbelliferae
【 別 名 】 紫花前胡と中国では呼ばれる
【薬用部位】
【 成 分 】 クマリン誘導体、タンニン
【 薬 性 】 気味‥苦辛微寒無毒、帰経‥入脾肺二経 (常用薬剤選輯)
【 功 效 】 散風解熱、下気鎮痛、止咳去痰   (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 感冒咳嗽痰多、喘満嘔逆、気逆胸悶、発熱頭痛、気管支炎、百日咳、喘息  (常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●解熱・去痰・鎮咳薬として、感冒時の咳嗽、胸脇張満、粘稠な痰、喘息、嘔逆などに応用。外感でない陰性の咳嗽には用いない。
風邪の初期の発熱や咳、痰に1日10~15gを煎服
●風邪、気管支炎、咽の腫れ、小児の夜泣き、妊婦のむかつき、吐き気に
●葉を風呂に入れて浴湯料としてもよい
【 備 考 】 セリ科には珍しく暗紫色(あずき色)の花を付ける。セリ科の多くは白~黄色が多い
【出  典】 痰満、胸中中痞、心腹結気、風頭痛を主治し、痰を去り、気を下し、傷寒の寒熱を治し、新陳代謝を盛んにし、目を明らかにし、精を益す。(名医別録中品)
【処 方 例】 ●参蘇飲:胃の弱い人の風邪や咳
●蘇子降気湯:喘息、気管支炎
●荊防敗毒散:湿疹や化膿症