【基原植物】 |
ミシマサイコBupleum falcatumミシマサイコ |
【 生薬名 】 |
柴胡BUPLEURI RADIX |
【 科 名 】 |
セリ科Umbelliferae |
【 別 名 】 |
茈胡 |
【薬用部位】 |
根 |
【 成 分 】 |
サイコサポニン、フィトステロール |
【薬理作用】 |
柴胡の煎液を温刺家兎に経口投与すると著明な体温降下が認められた。 |
【 薬 性 】 |
性味‥苦微寒無毒、帰経‥入肝胆心包三焦四経 (常用薬剤選輯) |
【 功 效 】 |
疏肝解鬱・和解表裏・昇陽解熱・推陳致新・調経 |
【 主 治 】 |
胸脇苦満・往来寒熱・口苦耳聾・嘔吐心煩・頭眩目赤・中気下陥・月経不調・胎前産後諸熱・小兒痘疹・瘧疾 (常用薬剤選輯) |
【 効 能 】 |
●解熱、解毒、鎮痛、消炎、鎮静剤として1日3~8g。 単品では余り使わず、黄芩、甘草各3gなどを加えるとより効果的 |
●漢方薬に利用が多く、胸脇苦満や心下痞があり、寒熱往来、胸腹部や脇下部が重苦しく痛むもの、肋膜炎、マラリア、黄疸などに用いる。 |
●柴胡は少陽胆経の要薬である。肝胆は表裏の臟であってまた胆経にも入る。その効能は胆を清め、肝を疏し、表裏の熱を和解する。 |
【 備 考 】 |
●優良品種が静岡の三島地方に自生していたのが名の由来だが、乱獲でほとんど見られなくなった。日本産の三島柴胡が最も高品質といわれる。 ●平尾台にも別の種の柴胡が自生している |
【出 典】 |
茈胡サイコ.一名地熏.味苦平.生川谷.治心腹去腸胃中結氣.飮食積聚.寒熱邪氣.推陳致新.久服輕身.明目益精.(神農本経上品) 茈胡=柴胡。 |
【処 方 例】 |
小柴胡湯、補中益気湯など。小柴胡湯など柴胡の配合された処方は柴胡剤と呼ばれ、少陽病で胸脇苦満、往来寒熱を治すには、黄芩を配合する。柴胡剤は肝炎や長引いた風邪などによく使われている |