庭木として親しまれる コノテガシワ |
コノテガシワの偽果 (中に種子がある) |
柏子仁 |
【基原植物】 | コノテガシワThuja orientalis(Biota orientalis) | |
【生薬名】 | 柏子仁THUJAE ORIENTALIS SEMEN(BIOTAE SEMEN) 側柏葉THUJAE ORIENTALIS FOLIUM ET RAMULUS (THUJAE ORIENTALIS CACUMEN) |
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【 科 名 】 | ヒノキ科Cupressaceae | |
【 別 名 】 | ||
柏子仁 | ||
【薬用部位】 | 種子 | |
【 成 分 】 | 脂肪油;ボルネオール | |
【 薬 性 】 | 性味‥甘平無毒、帰経‥入心脾二経 | |
【 功 效 】 | 補心脾・潤血脈・滋養強壮・寧心益智・益血止汗・潤燥便通 | |
【 主 治 】 | 動悸・失眠・神経衰弱・体虚多汗・健忘・遺精・腸燥便秘 | |
●滋養、強壮、鎮静薬として、煩熱、驚悸、失眠、健忘、多汗、遺精、便秘などの症に応用する | ||
●作用が穏やかな精神安定や便秘、寝汗に効能がある | ||
●滋養・強壮に種子を軽く炒ってすりつぶして1日5~12gを3回に分け水で服用、酒類で同様に飲んでも良い | ||
【備 考】 | ||
【出 典】 | 柏實.味甘平.生山谷.治驚悸.安五藏.益氣.除風濕痺.久服令人潤澤美色.耳目聰明.不飢不老.輕身延年.(神農本草経上品) | |
【処 方 例】 | 柏子仁丸、柏子養心丸、天王補心丹 | |
側柏葉 | ||
【薬用部位】 | 葉のついた枝 | |
【 成 分 】 | 精油;ピネン、セキステルペンアルコール、タンニン、フラボノール | |
【 薬 性 】 | 性味‥苦渋微寒、帰経‥入肺肝大腸三経 | |
【 功 效 】 | ||
【 主 治 】 | ||
●収斂、鎮痛、止血薬として、吐血、衄血、血便、血尿、血痢、崩漏などの失血症および風湿痺痛に応用する。 | ||
●側柏葉は陰を補い、収斂作用があるので、一切の失血各症を主治する。単用でも配合薬方でも療效がある。 | ||
◆凉血止血の効能がある | ||
◆止血、下痢、神経痛などに葉を1回5gを煎服 | ||
◆各種熱証の内出血での止血効果は確実で艾葉を配合すると良い | ||
◆枝葉を浴剤とすれば体が温まる | ||
【 備 考 】 | ||
【出 典】 | 柏實、毒無し。恍惚として、虚損、吸吸たり、歴節、腰中重痛を療す。血を益し、汗を止む。太山山谷に生ず。柏葉は尤も良い。(名医別録上品) | |
【処 方 例】 | 柏葉湯(乾姜艾葉を配して吐血止まざるうぃ治し、すべて陽虚で血が失われた症状を治すのに用いている)、十灰散、七汁飲 |