【基原植物】 |
コウホネNuphar japonicum
ネムロコウホネ N.pumilum |
【 生薬名 】 |
川骨NEPHARIS RHIZOMA |
【 科 名 】 |
スイレン科Nymphaeaceae |
【 別 名 】 |
萍蓬、カワホネ(河骨、川骨)、ヤマバス(山蓮) |
【薬用部位】 |
根茎 |
【 主成分 】 |
セスキテルペン系アルカロイド(nupharidine、desoxynupharidine、nupharamine、nuphamine、anhydronuphamineなど) |
【薬理作用】 |
desoxynupharidineはカエルに対し中枢麻痺作用があり、カエルの心臓の末梢神経は持続性収縮を起こし、軽度の障害が認められる。血圧は少量で上昇し、大量では下降する。家兎に対する呼吸作用は少量で鎮静、大量で呼吸停止をきたし、腸管運動は低濃度で亢進する。結核菌に対してわずかに阻止作用がある。 |
【 薬 性 】 |
気味は甘寒、帰経は不明 |
【 効 能 】 |
●利尿、利水の効があり、浮腫、打撲傷などに用いる。また浄血薬として産前・産後、月経不順、血の道症などに、また鎮静薬として婦人の神経興奮状態のときなどに応用する。その他、体力増進薬として疲労回復に、発汗薬として風邪に、健胃薬として胃腸薬など家庭薬に配合 |
●中枢麻痺、血管収縮、利水、活血、強壮作用 |
●血のめぐりを良くして、血の欝滞を治す。尿を出して浮腫、打撲傷に用いる |
●月経不順、産前産後の出血に1日5~10gを煎服する |
●鎮静作用があり、いわゆる血の道症でヒステリー等の神経の興奮や婦人病で気分のすぐれない者にも利用される |
●利尿剤として浮腫、腎炎、膀胱炎に |
●甘草と共に煎じて飲むと夜尿症に効くという |
●腫れ物、切り傷、乳腺炎に生の根茎をすり下ろして患部に貼る |
●葉と茎は食用出来る、生でも茹でても良いし、地下茎は皮を除けば食べられる |
【処 方 例】 |
●治打撲一方は日本の経験処方で打撲による腫れや痛みに使う、実母散 |
【 備 考 】 |
コウホネは中国にない植物なので漢薬名はない |