【基原植物】 |
コガネバナ Scutellaria baicalensis |
【生薬名】 |
黄芩 SCUTELLARIAE RADIX |
【 科 名 】 |
シソ科Labiatae |
【 別 名 】 |
黄岑、黄金花、黄金柳 |
【薬用部位】 |
根 |
【 主成分 】 |
フラボノイド(バイカリン、バイカレイン、オウゴニン)などのアルカロイド、ステロール類 |
【薬理作用】 |
①バイカリン、バイカレインは、経口投与でマウスの酢酸ライジングで血管色素漏出を顕著に抑制し、カラゲニン足蹠浮腫ではアスピリンに匹敵する抗炎症作用を示す。②黄芩のアルコールエキスおよびバイカレイン、またはバイカリンは、卵白アルブミン感作モルモットのアナフィラキシー反応に対し顕著な防御作用を示す。③赤痢菌、チフス菌、緑膿菌、ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌、肺炎双球菌に抗菌作用が、真菌に対して抑制作用が認められる。 |
【 薬 性 】 |
性味‥苦寒無毒、帰経‥入心肺肝胆大腸五経 (常用薬剤選輯) |
【 功 效 】 |
瀉肺火・清湿熱・消炎利尿・解熱解毒・止瀉止血・安胎・降血圧
(常用薬剤選輯) |
【 主 治 】 |
諸熱病・発熱口渇・肺熱咳嗽・・瀉痢腹痛・湿熱黄疸・小便短赤・淋歴澀痛・胎動不安・血崩・吐衄便血・各種充血炎症・瘡瘍癰腫・急性胃腸炎・高血圧・頭痛・失眠 (常用薬剤選輯) |
【 効 能 】 |
●清熱燥湿、瀉火解毒、安胎の効能がある |
●消炎解熱解毒薬として、心下痞を主治し、胸脇苦満、心煩、煩熱下利を兼治する |
●解熱、利尿、抗菌、抗ウイルス、抗真菌、降圧、中枢抑制(鎮痛・鎮静)、脂質代謝改善、肝障害予防、抗消化性潰瘍、抗炎症、抗アレルギーなどの作用が認められている |
●単独ではまず用いない、漢方処方に配合 |
【 備 考 】 |
清熱剤のうちでも冷やす作用が穏やかなので使用しやすい |
【出 典】 |
黄芩.一名腐腹.味苦平.生川谷.治諸熱黄疸.腸澼泄利.逐水下血閉.惡瘡疽蝕火瘍.(神農本草経中品) |
【処 方 例】 |
小柴胡湯、半夏瀉心湯、黄連解毒湯、黄芩湯、三物黄芩湯・当帰散 |