アロエ 廬會(広島の薬草より) ケープアロエ(netより)


【基原植物 】  キダチアロエAloe arborescens
【 生薬名 】  廬會(ロカイ、漢音はロエ) ALOE HERBA
【 科名 】 ユリ科Liliaceae
【 別名 】 アロエ、キダチロカイ、コダチアロエ、医者いらず、廬會ロエ(漢音)
【薬用部位】 生の葉(民間)
〔局〕ロカイは葉から得た汁液を乾燥したもの、輸入されるのもコレ
【 主成分 】 アロイン、センノシド、エモジン、アンスラキノン類、barbaloin
【薬理作用】 ①瀉下作用、barbaloinは少量で苦味健胃作用があり、大量では大腸を刺激し蠕動運動を亢進する。barbaloinは胆汁によってaloe-emojinに変じ強い下痢を起こすという報告がある。aloe-emojinは直接支給収縮を促進し、そぬため月経過多、早産、流産をおこし、堕胎作用がある。
②血糖降下作用、③抗炎症作用、④アロエおよびアロインにはSOD活性およびグルタチオンペルオキシダーゼ活性の低下 作用、皮膚および肝臓に有意なメロチオネインの誘導が認められる。
【 薬 性 】 気味‥苦寒、帰経‥入肝脾胃大腸四経 (常用薬剤選輯)
【 功 效 】 涼肝清熱・明目殺虫・通経緩下 (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 小児疳積・驚癇・蟲積腹痛・婦女経閉・熱結便秘・習慣性便秘
(常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●激しい便秘の場合は粉末や廬會〔局〕を1回0.125g~0.25gを1日3回服用しても良いが、一般には生の葉を3~5枚を細かく刻むか、すりおろして服用すると軽い便通がつく。健胃作用もあり日常的にも使用できる。
●生の葉肉、すり下ろして飲む
 便秘には盃1杯、苦味健胃には盃半分を飲む
●火傷や切り傷には生の葉の皮を剥いで貼るとよい
●シーザーも遠征時には傷薬として愛用したとの記述が残っている
●妊婦には禁忌、内服すれば流産の恐れがある
【備  考】 日本薬局方の基原植物はモウシロカイ青鰐(ケープアロエ)A.feroxまたは、これとA.africanaまたはA.spicataとの雑種である。
アロエの仲間はアフリカに約200種ある
【出  典】 風熱煩悶、胸膈間の熱気を主治する。目を明らかにし、心を鎮める。小児の癲癇、驚風を治し、五疳(五臓の分類に応じて命名された疳証。心疳(驚疳)、肝疳(風疳)、脾疳(滾疳)、肺疳(気疳)、腎疳(急疳))療じ、三虫(とは長虫(回虫)、赤虫、蟯虫を言う)をころす。および痔病、瘡瘻を療じ、巴豆毒を解す。(開宝本草)
【処 方 例】 更衣丸、炉薈丸、当帰竜薈丸、アロエ軟膏