カリンの実 輪切りした実 蜂蜜漬け、カリン酒


【基原植物 】 カリンChaenomeles sinensis(和木瓜)
ボケChaenomeles lagenaria(木瓜)
【生薬名】 木瓜 KHAENOMELIS FRUCTUS
【 科 名 】 バラ科
【 別 名 】 キボケ木木瓜、カラナシ唐梨、
【薬用部位】 成熟果実を横割りまたは縦割りにして乾燥させたもの
【 主成分 】 有機酸(クエン酸、リンゴ酸)、サポニン、タンニン、フラボン、カフェイン
【 薬 性 】 性味‥酸渋温無毒、帰経‥入肺脾胃肝四経  (常用薬剤選輯)
【 功 效 】 舒筋活絡・和胃化湿・強壮・収斂・消食・鎮痛  (常用薬剤選輯)
【 主 治 】 霍乱転筋・濕痺脚気・肢体拘攣重痛・腰膝痠痛・中暑瀉痢・急性胃腸炎  (常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●鎮咳、鎮痛、利水剤として、腹脹満が激烈で心痛あるとき、また頑固な便秘があるときに用いる。
●咳止めに5~10gを砂糖を少量加えて煎服
●咳止め、疲労回復にカリン酒を1回30ml、1日2回服用
『カチン酒』カリン5~6ヶ約1kg、グラニュー糖200g、ホワイトリカー1.8L、6ヶ月熟成
●カリンの蜂蜜漬けも咳止めとして効果がある、切った後、漬け込む前に1週間ほどミカンのネットなどに入れて乾燥させてないと腐敗しやすい。
 【 備 考 】  マルメロもカリンと同じように使用できる
木瓜の正規基原植物はボケの実、日本・韓国産の木瓜はカリンの実
●木瓜は脾胃を和し、湿を化す薬物で、寇宗奭は、「酸を能く肝に入るので筋と血を益する。腰腎、脚膝無力を病むものには、欠くべからざるものである」という。李時珍は「木瓜の主治するところの霍乱吐利、転勤、脚気はいずれも脾、胃の病であって、肝の病ではない。肝は筋を主るものであるが、転筋の場合は湿熱、寒熱の邪が襲って脾胃を傷めるために起こる。故に筋の転ずるは必ず足腓から起こるのであって、腓及び宗筋はいずれも陽明に属す。木瓜の転筋を治するは筋を益するのでなく、脾を理して肝を伐つのである」
【出  典】 木瓜實、味酸、温、無毒。主湿痺邪気、霍乱、大吐下、轉筋不止。其枝亦可煮用。(名医別録中品) 
【処 方 例】 回首散