【基原植物】 |
ウラルカンゾウGlycyrrhiza uralensis |
【 生薬名 】 |
甘草 GLYCYRRHIZAE RADIX |
【 科 名 】 |
マメ科Leguminosae |
【 別 名 】 |
國老、粉草、甜草根 |
【薬用部位】 |
根およびストロン |
【 主成分 】 |
サポニン・グリチルリチン、フラボノイド、糖質 |
【 薬 性 】 |
性味‥甘平無毒、帰経‥通行十二経 (常用薬剤選輯) |
【 功 效 】 |
補脾胃・潤肺益気・鎮咳去痰・清熱解毒・和中緩急・調和諸薬
(常用薬剤選輯) |
【 主 治 】 |
肺虚咳嗽・胃虚口渇・気虚泄瀉・腹痛・筋肉攣急迫痛・咽喉腫痛・諸瘡腫毒・淋痛・小児胎毒 (常用薬剤選輯) |
【 効 能 】 |
●補脾益気・清熱解毒の薬能を有す |
●鎮静、鎮痙、鎮咳、抗消化性潰瘍、利胆、抗炎症、抗アレルギー、ステロイドホルモン様などの作用が認められている |
●漢方では急迫な症状を治すとされ、腹部の疼痛、痙攣、手足の冷え、煩悶して落ち着かないもの、体の下から上につき上がってくるような症状など様々の急迫症状を治すとされ良く使います。 |
●咽頭痛、歯痛、咳、腹痛、食中毒 |
●1日5gまでとし、量を超して長服するとむくむ事がある |
●芍薬甘草湯は腹痛やこむら返りなどによく使う |
●甘草湯は咽痛にうがいをしながらゆっくりと飲む、化膿があれば桔梗を加えるとより効果的 |
●良品の生薬ほど、ぼろぼろと簡単に砕ける |
●甘草の大部分は醤油や味噌などの食品の天然の甘味料・矯味料としての用途が最も多い |
【 備 考 】 |
傷寒論の甘草は炙甘草で、甘草湯と桔梗湯のみ急迫症状を緩和するのには炙してない普通の甘草を使用している。炙ることで補益作用が増大するという報告がある。 |
【出 典】 |
甘草.味甘平.生川谷.治五藏六府寒熱邪氣.堅筋骨.長肌肉倍力.金創.尰.解毒.久服輕身延年.(神農本草経上品) |
【処 方 例】 |
甘草湯、桔梗湯、桂枝湯、人参湯など |