イチョウの葉 イチョウの葉と実 ぎんなん


【基原植物 】 イチョウ Ginkgo biloba
【 生薬名 】 白果GINKGOE SEMEN、銀杏葉 GINKGOE HERBA
【 科名 】 イチョウ科 Ginkgoaceae
【 別名 】 ギンナン(正しくはギンキョウと発音する)
【薬用部位】 種子、葉
【 主成分 】 種子ギンノール、ギンコリン酸、ハイドロギンコリン酸、タンニン酸、K塩、糖、灰分(Ca、P、Mn、Fe)
クエルセチン・ケンフェロール・イソラムネチン等の13種以上のフラボノイド、ギンコライド、ピロバライド
【 薬 性 】 種子‥気味は甘苦渋平・小毒、帰経は肺に属す
葉‥不明、調査中
【 効 能 】
【種子】 ●抗利尿作用と抗結核作用がある
●肺熱の咳嗽・呼吸困難、特に慢性喘息様気管支炎によい
●1日6~15g、多量に食べると死ぬことがある、シアン中毒
●小児の夜尿症に1日6 ~ 8粒を食べさせるとよい、長期間続けること
【銀杏葉】 ◆フラボノイド類の特徴的作用は活性酸素等のフリーラジカルの除去であるがイチョウ葉のものは特にこの作用が強い事が研究でわかっている
◆活性酸素は免疫細胞などが細菌やウイルスを殺す際に最終産物として働いているが、多量に増えると正常細胞を傷害して老化や動脈硬化、心疾患などの原因になるとも言われる
◆アルツハイマーや脳血管性痴呆の原因として活性酸素が関わっているが、イチョウ葉のギンコライドには血小板活性化因子を抑える作用があり、血小板凝集を抑制することで、脳虚血に基づく過酸化物質の生成を抑制し海馬神経細胞の死滅を防ぐ事が期待されている
◆血虚脳でグルコース消費を増加させ脳代謝を正常化する
◆ドイツでは脳疾患つまり痴呆薬として現在利用されている
◆フラボノイド類は冠動脈を拡張し狭心痛を緩解するという報告もみられる
◆フラボノイド類は血清コレステロールを低下させる
◆1日5~10gを煎じて飲む
◆葉の黒焼きを飯粒で練って塗ると魚の目・イボによいという
◆高齢化社会に向けて効能が期待される薬草である