ホウノキ | 生薬「厚朴」 | 厚朴の結晶 |
【基原植物】 | ホオノキMagumolia obovata(和厚朴) カラホオMagumolia officinalis(唐厚朴) |
|
【 生薬名 】 | 厚朴MAGONOLIAE CORTEX | |
【 科 名 】 | モクレン科Magnoliaceae | |
【 別 名 】 | 厚撲、朴仝、厚皮、赤僕 | |
【薬用部位】 | 幹皮、根皮 | |
【 成 分 】 | 精油、マグノロール、ホーノキオール、マグノクラリン。 薬用には成分含有量の多い中国唐厚朴が適していると修行時代に聞いたいた。良品は断面にキラキラと結晶を認めることが出来る(当店の厚朴) |
|
【薬理作用】 | ●invitroで赤痢菌、大腸菌、チフス菌に対して強い抗菌作用がある。黄色ブドウ球菌に対する抗菌作用は黄連・黄芩より強い。●煎汁は動物の遊離腸管の緊張を低下し、横紋筋の強直性収縮に対して軽度の弛緩作用がある。横紋筋の運動神経末端を麻痺させクラーレ類似作用を示す。●消化管粘膜を刺激することによって反射的に興奮させる。このほか古人の観察によると、厚朴には鎮痛、鎮静、止喘の作用がある。 | |
【 薬 性 】 | 性味‥辛苦温無毒、帰経‥入脾胃大腸三経 | |
【 功 效 】 | 温中下元・燥湿化痰・散満消積・降逆平喘・制菌利尿 | |
【 主 治 】 | 胸腹脹満作痛・嘔吐瀉痢・痙攣性腹痛・胃腸炎・宿食・痰壅喘嗽 | |
【 効 能 】 | ●燥湿除満、行気降逆の薬能で胸腹部の膨満改善、利尿、健胃、強壮につかう | |
●腹部や腹部のはれ、膨満、腹痛に応用する | ||
●気欝という気が滞った状態に紫蘇葉とともに使い、精神状態の鬱にも使われ、代表処方の半夏厚朴湯はさらに咳や喘息、ヒステリーにも応用されている | ||
●筋弛緩・抗痙攣、鎮静、抗消化性潰瘍、抗炎症、抗アレルギー、降圧、鎮吐、抗菌、抗腫瘍の作用が認められている | ||
●枳実と厚朴は滞った気を動かし体内の便毒を除き腹部症状の便秘・下痢や精神症状などを改善させる、処方に大承気湯や厚朴三物湯など | ||
【 備 考 】 | ||
【出 典】 | 厚朴コウボク.味苦温.生山谷.治中風傷寒頭痛.寒熱驚氣.血痺死肌.去三蟲.(神農本草経中品) | |
【処 方 例】 | 半夏厚朴湯、大承気湯、桂枝加厚朴杏仁湯、厚朴生姜半夏甘草人参湯、平胃散 |