【基原植物】 |
ホソバタイセイIsatis tinctoria |
【 生薬名 】 |
板藍根ISATIDIS RADIX |
【 科 名 】 |
アブラナ科Cruciferae
またキツネノゴマ科Acanthaceaeのリュウキュウアイも板藍根として使う |
【 別 名 】 |
藍根、板藍、山藍、大靛 |
【薬用部位】 |
根茎及び根、葉 |
【 成 分 】 |
インジカン、βジトステロール、トリブタントリン |
【薬理作用】 |
河北産板藍根(ホソバタイセイ)の煎剤は多種類のグラム陰性菌および陽性菌に対し抗菌作用を有し、その菌種は比較的広い。広東省の人民医院の報告によると板藍根7gを2時間に1服ずつ煎服させ流行性脳脊髄膜炎に対して極めて良好があった。 |
【 薬 性 】 |
性味‥苦寒無毒、帰経‥入肝胃二経 (常用薬剤選輯) |
【 功 效 】 |
凉血止血・清熱解毒 (常用薬剤選輯) |
【 主 治 】 |
斑疹傷寒・丹毒・腮腺炎・喉痺咽腫・流感・麻疹・猩紅熱・産褥熱 |
【 効 能 】 |
●清熱凉血解毒薬 |
●漢方では清熱解毒作用として高熱や発疹、咽頭痛を伴うような感染性熱性疾患(インフルエンザや日本脳炎)、流行性身体腺炎に用いる、風邪などの咽頭痛や咽頭炎にも使っています |
●風邪で辛涼解表薬を使うべきタイプの発熱や咽頭部の腫痛には、例えば、銀翹散や駆風解毒湯や葛根湯などに配合すると良い |
●ただし、小青龍湯や霍香正気散などの方剤は辛温解表薬なので、板藍根との併用しません、薬性が逆のため加える意味がない |
●虚弱体質で実火(炎症)のないものは禁忌 |
●解熱には1回1.5~3g、水300mlで煎服、腫れ物の解毒にも同様に使う |
●葉の成分トリブタントリンには水虫などに対して抗白癬菌作用が学会報告されている |
●また抗ウイルス作用も認められている、板藍根を煎じて連日服用していると風邪を引きにくくなるようです。煎液は甘みがあり飲みやすい。 |
【 備 考 】 |
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【出 典】 |
藍實ランジツ.味苦寒.生平澤.解諸毒.殺蠱蚑注鬼螫毒.久服頭不白輕身.(神農本草経上品) この藍は蓼藍である。 |
【処 方 例】 |
済世消毒飲(消毒飲)(医方集解)はおたふくかぜを治し、清飲解毒湯が咽喉の炎症を治すのは、この板藍根の作用によるもので、その効能は、大青葉と類似している。 |