ハトムギ | 生薬「薏苡仁」と鳩麦 | ヨクイニン |
【基原植物】 | ハトムギCoix lachryma-jobi var.ma-yuen | |
【 生薬名 】 | 薏苡仁COICIS SEMEN | |
【 科 名 】 | イネ科Gramineae | |
【 別 名 】 | 鳩麦。苡米、苡仁 ジュズダマCoicis lacryma-jobiは、川穀COISIS LACRYNA-JIBII SEMEN |
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【薬用部位】 | 殻・種皮を除いた成熟種子を乾燥したもの | |
【 成 分 】 | 澱粉50%、蛋白質15~20%、脂肪油6~8%、β-sitosterol、campesterol、stigmasterol、抗腫瘍成分coixenolide、 | |
【薬理作用】 | はと麦種子のアセトン可溶の油状部は吉田肉腫に対し著明な増殖阻止作用が認められた。この主成分であるcoixenolideは、マウスのエールリッヒ腹水がんに対して延命効果が認められる。 | |
【 薬 性 】 | 性味‥甘淡微寒無毒、帰経‥入脾肺二経 (常用薬剤選輯) | |
【 功 效 】 | 利水滲湿・健脾補肺・清熱止咳・消炎鎮痛 (常用薬剤選輯) | |
【 主 治 】 | 水腫脚気・濕痺拘攣・肺痿肺癰・腸癰・淋濁・脾虚 (常用薬剤選輯) | |
【 効 能 】 | ●いぼ取り、美顔に10~30gを煎服、食べてもよい | |
●特に疣には多量に飲むほど効果が上がり、1日1カップを煎じて飲むこともあります | ||
●長服すれば肌を白くして艶やかにします | ||
●漢方では消炎、利尿、健胃、解熱に、また排膿作用がある | ||
●滋養強壮に殻ごと突き砕いて焙じてハトムギ茶として飲む | ||
●関節炎や筋肉痛、リウマチなどに処方される | ||
●肺癌、胃癌、腸癌、子宮頸癌などに用いる、 脾虚湿盛の消化器の腫瘍や膿痰を吐く肺癌に常用されている |
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●漢方では気血を増して体を軽くし、肺をきれいにして肺の腫れ物によいといいます | ||
【 備 考 】 | ハトムギとジュズダマは大変よく似ている、ハトムギは垂れ下がって結実し、ジュズダマはたったまま結実する、ジュズダマはハトムギの代用として使う | |
【出 典】 | 薏苡子ヨクイシ.一名解蠡.味甘微寒.生平澤.治筋急拘攣不可屈伸.風濕痺.下氣.久服輕身益氣.其根下三蟲.(神農本草経上品) | |
【処 方 例】 | 薏苡煎、薏苡仁湯、麻杏薏甘湯、腸癰湯、薏苡附子散、三仁湯 |