【起源植物】 |
ハマスゲ |
Cyperus rotundus |
【 生薬名 】 |
香附子 |
CYPERI RHIZOMA |
【 科 名 】 |
カヤツリグサ科Cyperaceae |
【 別 名 】 |
沙草(地上部)『名医別録』、古くは雀頭香 |
【薬用部位】 |
根茎 |
【 主成分 】 |
精油(セスキテルペンのシペレン、シペロール、モノテルペンのl-α-ピネン、シネオール)、脂肪酸 |
【 薬 性 】 |
気味は辛微苦平、帰経は肝三焦に属す |
【 効 能 】 |
●中医学では行気薬(理気薬)に分類 |
●理気解鬱、調経止痛を目的に利用 |
●李時珍は本草綱目で香附子は十二経八脈の気分に行ると記載 |
●『和剤局方』では「常に服すれば胃を開き、痰を消し、雍を散じ、食思を進める。朝早く旅立つとき、登山の際には就中これを服するが良い。邪を去り、瘴を避ける。」とある |
●花期の地上部は煎じて飲むと、気鬱を散じ、胸膈を利し、痰熱を降ろすという |
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【処 方 例】 |
香蘇散、五積散、川ス茶調散、竹蜑キ胆湯、二朮湯、女神散 |
●香蘇散は魚による蕁麻疹には特効薬的に使い、長服すれば体質改善薬にもなる |
香蘇散は胃腸の弱い者の初期の感冒、虚弱者の気鬱症や生理痛などに用いる |
【 備 考 】 |
古人は香附子を『”気病の総司”・”女科の主帥”』であるといい、広く気滞による疼痛、特に月経痛や月経不順に用いている |
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