アンズ 杏仁


【基原植物】 アンズPrunus armeniaca var. ansu
ホンアンズPrunun ansu
【 生薬名 】 杏仁キョウニン〔局〕、種子をを圧搾したのがキョウニン水〔局〕
【 科 名 】 バラ科Rosaceae
【 別 名 】 苦杏仁、北杏仁、apricot
【薬用部位】 種子の中の仁
【 成 分 】 青酸配糖体アミグダリン(VB17)、脂肪油(オレイン酸)、フラボノイト(クエルセチン、イソクエルセチン)、ステロイド類(エストロン、)、カロチノイド、有機酸、糖質など
 【薬  理】
 【性 味】 苦温有小毒、入肺大腸二経 (常用薬剤選輯)
 【 功 效 】 鎮咳祛痰・降気定喘・潤腸通便 (常用薬剤選輯)
 【 主 治 】  感冒咳嗽・上気喘促・気管支炎・喉痺・便秘 (常用薬剤選輯)
【 効 能 】 ●杏仁は、利尿、鎮咳、去痰薬として喘息、気管支炎の咳、呼吸困難、体のむくみなどに用いる
●咳止め、痰切り、喘息、呼吸困難に、1日3~6gを分3服用する
●疲労回復にはアンズ酒を1回30ml、1日2回服用する
『アンズ酒』:熟す一歩前のアンズ1kg、グラニュー糖100g、ホワイトリカー1.8L、6ヶ月~1年後に濾して熟成させる
●癌の予防には種子を1日10粒ほど食べると良いという
●最近の研究ではアミグダリンはVB17といい、制ガン作用があることが確かめられている
●漢方での効能は胸間にたまった水(水毒という)を去り、喘鳴を治し、咳を止め、浮腫を治すとされています
 【 処方例 】 ●麻黄湯(腰や筋肉が痛むような風邪、元気な子供の風邪など)
●桂枝加厚朴杏仁湯(喘息の人の風邪)
●麻杏甘石湯(気管支喘息、咳の発作など)
●麻杏薏甘湯(イボ、フケ症、神経痛、腰痛)
●潤腸湯(便秘)
●茯苓杏仁甘草湯(胸が痛んだり、胸が詰まったような気がして、息苦しい者)
●続命湯(風邪などで熱は出ず、体が痛み動かせないもの、手足がしびれ自由がきかない、顔がゆがみ口が引きつり話せない者、脳梗塞などの初期)
【 備 考 】 ●杏仁豆腐を作るときにも使われます(甜杏仁のみ)
●日本ではどういう訳かアンニンと発音する。中国ではキョウニンと発音する