ナルコユリ ナルコユリ花 ナルコユリ根茎

【基原植物】 ナルコユリPolygonatum falcatum
【 生薬名 】 葳蕤(玉竹) POLYGONATI OFFICINALIS RHIZOMA
【 科名 】 ユリ科Liliaceae
【 別名 】 黄精
【薬用部位】 根茎
【 成 分 】 粘液質(多糖類オドラタン・フルクタン)、強心配糖体、ニコチン酸、VA様物質
【 薬 性 】  気味は甘微寒、帰経は肺胃に属す
滋養強壮、肺を潤して咳を止める
【 効 能 】 ●滋養強壮薬。虚弱者や病後の体力増強、精力減退、糖尿病、肺結核などに用いる 
●薬理作用は滋陰潤肺・養胃生津。軽度の強心昇圧作用、副腎皮質ホルモン様作用。血糖降下作用、潤腸通便の作用もある
●根の根茎をすりつぶしたものは、打撲、腰、手足の痛み、胎毒に外用薬として利用される。
●滋養強壮、強精、病後の体力回復に1日5~15gを煎服する
薬酒は1回20mlを食後に服用、作用はおだやかである
『アマドコロ酒』アマドコロ200g、グラニュー糖300g、ホワイトリカー1.8L、6か月間熟成
●民間薬としてはアマドコロとナルコユリは同様に使う
【類似植物】 アマドコロ属は日本に11種類知られている
1.アマドコロ
2.ミヤマナルコユリ
3.オオナルコユリ
【鑑 別】 ●近縁のナルコユリと外見上は大変よく似ている
アマドコロは、茎に角ばった筋が通り六角形、根茎は円い棒状、葉は丸みを帯びV字形、花は葉の付け根から1~2個つく
ナルコユリは茎が円柱状、花は1カ所から3~8個つく、根茎は節が1年ごとに肥厚して詰まった数珠状、葉は笹の葉様で細長い
 【処 方 例】 黄精湯(黄精、枸杞子、生地黄、黄耆、党参):病後の衰弱、慢性病による消耗性の栄養不良に)