冬虫夏草 生薬「冬虫夏草」バラ



【基原動物】  フユムシナツクサタケ Cordyceps sinensis
【 生薬名 】  冬虫夏草
【 科名 】 バッカクキン科Clavicipitaceae
【 別名 】 冬虫夏草は「虫草王、散虫草、把虫草」の3種類に分類されている
(1)虫草王 大型のものを選別したもの
(2)散虫草 虫草王を選別した残りのもの、あるいは未選別のもの
(3)把虫草 子自体が細く小型のもの・・・日本に輸入されるもの
【薬用部位】 冬虫夏草菌がコウモリガの幼虫に寄生したもの、その両方全体
【 主成分 】 粗タンパク、脂肪、αマンニトール、VB12など
【 薬 性 】 気味は甘温(甘平)、帰経は肺腎に属す

【 効 能 】
強壮、鎮静、鎮咳薬として、労病後の虚弱症、インポテンツ、肺結核
●1日3〜5gを煎じて服用するか、薬膳にして食してもよい
【用量】  3〜5〜9gを煎服する。 2合 → 1合
●血小板の成長増強作用、免疫力の増強、骨髄の造血機能の促進作用がある(ジオクシアデノシン)
●ガン細胞の拡散を阻止し、免疫機能を強化(ポリサッカライド)
●免疫機能の強化作用があるので免疫機能が低下して起こる病気に対して効果がある
●心臓病、高血圧、動脈硬化、アレルギー体質、肝炎、糖尿病、喘息、疲労回復、不眠症、虚弱体質、精力減退、などに利用
●強壮、鎮静、鎮咳薬として労病後の体力回復、陰萎、肺結核、寝汗、発汗、貧血症、老人の気管支炎、などに用いる
●本物はヒマラヤやチベットのごく限られた地域に生息するコウモリガに寄生したものだけで、数が採れない上に手作業であるために、きわめて高価である。
●冬虫夏草の滋養強壮のパワーはアジア大会で活躍した中国陸上の馬軍団で、世界中をあっと言わしめた
 【偽 品】 ○○虫草などとコウモリガ以外に寄生して出来たものをあたかも冬虫夏草として販売している。効果及び安全性の点では使用しない方がよい。虫に寄生する茸は意外と多く世界中で400種類ほどあるという。写真参考

抗癌作用について
(1)Cordycepin15〜200mg/sをエールリッヒ腹水ガンのマウスに毎日服空内注射を7日間続けるとマウスの生存期間を延長することが出きる。
(2)組織培養ではヒトの鼻腔咽喉ガン細胞の成長を抑制する作用を示す
(3)一定の抗ガン作用があるため、気管支ガン、肺ガンなどの予防と中薬治療、そしてガン手術後の補養などによく使われる。(呼吸器系統などガンの予防と治療の生薬として使われている、文献出典は明瞭でない)
 【備 考】 ●新しい生薬で清代に入って薬用とされる様になり、1757年本草従新に始めて収載された。「冬虫夏草、肺・腎を補う。甘平、肺を保ち、腎を益し、血を止め、痰を化し、労嗽を已む・・・」とある
●ここ4〜5年前から価格が急騰している。10年前は店頭価格が100gで3万円ほどであったが、現在は仕入れ価格が10倍以上する。これで10〜15日分である。菌糸体を使った冬虫夏草もあるが効果は不明。
原色和漢薬図鑑 吐血、老人の咋性慢性咳嗽、盗汗、自汗、貧血症などに応用する
中薬大辞典 「虚損を補う、精気を益す、止咳し痰を化す」の効がある
痰飲と喘嗽、虚喘、労嗽(結核性咳嗽)、喀血、自汗、盗汗、陽萎(陰萎)、遺精、腰膝痛、病後長期にわたり虚弱で本復しない者を治す
漢方医学大辞 一種の清補滋養薬物であり、臨床上の応用も可能であるが、通常は食餌療法に用いられる。軽い壮陽効力があり、陰萎、早漏、遺精、腰膝の冷えと痛み、頻尿、月経過多などの疾病に効果がある。
民間では栄養滋養薬として用いており、鶏肉や豚肉と一緒に煮込んだものを食べる。高価なものであり、薬物と一緒に煎じないで、多くは、肉類と煮込み、カスと一緒に服用する(3〜5銭、全く薬品ではなく服用過程でいかなる副作用もない)
【参考文献】 中薬大辞典、漢方医薬大辞(1)(2)、和漢薬、漢方医学大辞、口訳本草綱目、
原色和漢薬図鑑、漢薬の臨床応用、東洋医学(3)106