生薬「蜈蚣」「百足」 | ムカデ pixtaより借用 |
【基原動物】 | タイワンオオムカデ Scolopendra morsitans | |
アカズカデ Scolopendra subspinipes | ||
【 生薬名 】 | 蜈蚣(ごこう)SCOLOPENDRA | |
【 科 名 】 | オオムカデ科Scolopendridae | |
【 別 名 】 | 百足、川足 | |
【薬用部位】 | 全体 | |
【 成 分 】 | 蜂毒に似た2種の有毒成分(ヒスタミン様物質、溶血生蛋白質)、チロシン、ロイシン、脂肪油、蟻酸など | |
【 薬 性 】 | 気味‥辛温有毒、帰経‥肝 | |
【 薬 理 】 | 蜈蚣は結核桿菌抑制作用と、人体の新陳代謝を促進する働きがある。また、筋肉痙攣に拮抗する作用がある。蜈蚣水浸液(1:4)は、皮膚の真菌に抑制作用をもつことが報告されている。 | |
【 効 能 】 |
●寒冷による腰痛には炮附子と併用煎服する | |
●韓国では伝承的に神経痛・腰痛に附子とムカデを煎服(冷服)する | ||
●神経痛、腰痛、ぎっくり腰に1日2~3匹を粉末、又は煎服 | ||
●急性症に短期間に使用するもので、慢性症に長期服用はしない | ||
●ムカデ油を皮膚疾患に外用・塗布する | ||
●古来、足に毒があると言われており、ムカデの足を取り去ってから使用するといいます。(足を付けたままでも特に問題は無いように思います) | ||
『ムカデ油』 の効能 |
①毒虫さされ、即座に塗布、 ②腫れ物、 ③切り傷、 ④中耳炎・耳だれ、外耳炎等には耳の穴に2、3滴たらす、 15分程で痛みが去り、自然排膿し治癒を早める、 ⑤痔や痔瘻に塗ると瘻管の排膿を高め治癒を早める、 ⑥ひょうそ(指先などに出来る化膿症) |
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『ムカデ油』 | 生きた大きいムカデ10匹、胡麻油100ml、3~6ケ月つけ込む 乾燥したムカデなら20匹、2年間以上つけ込む |
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【 備 考 】 | 日本産はアオズムカデS.subspinipes japonica | |
【 注 意 】 | ムカデの粉末をそのまま飲むと昆虫蛋白のアレルギー反応で体が痒くなることがあるので火で炙って用いる。私が飲んで体が痒くなった時は茵陳蒿湯を飲んで落ち着いた。 | |
【 出 典 】 | 呉公.味辛温.生川谷.治鬼注蠱毒.噉諸蛇蟲魚毒.殺鬼物老精.温瘧.去三蟲.(神農本草経・下品) | |
【 処方例 】 | 蜈蚣星風散、逐風湯、万金散、蜈蚣散、 |